ホンネのソーシャルレンディング投資実践録

専業投資家です。あらゆる分野に手を出しています。

私のソーシャルレンディング投資攻略法

【PR】

こんばんは!ソーシャルレンディング投資のリスクについて改めて実感しているサイタマンです。

 

今年に入って、ソーシャルレンディング事業者の不祥事が相次いでいますよね。

昨年、関東財務局から投資家の投資資金を先立って募集していた案件の分配金に当てていた(いわゆるポンジスキーム)及び代表である白石伸生氏の個人的な借金返済に出資金を流用していたとして行政処分を受け大問題となったみんなのクレジットは、結局、今年に入って債権総額の3%でサービサーに債権譲渡して約31億円の損害を出資者に与えてしまいました。

つい先日は、ラッキーバンクが債権総額約50億円を約16億円でサービサーに譲渡することを決定したという発表がありました。このままの計画が実行されますと、単純計算になりますが、実に約68%もの残元本が棄損することになります。このラッキーバンクも、赤字経営の親族会社への融資を通すため売却契約に至っていない物件を売り上げに計上する等していたとして行政処分を受けていました。

上記二事業者とは悪質性の度合いは異なりますが、maneoマーケットも 今年に入って、グリーンインフラレンディングが募集時の説明とは異なる目的に集めた資金を流用していたことを受けて、管理に問題があったとして業務改善命令を受けました。

その後、maneoマーケットでは、グリーンインフラレンディングとガイアファンディングが全額返済遅延状態となっています。

そして一昨日は、トラストレンディング運営のエーアイトラスト社がファンドの募集時説明とは貸付先企業の事業実態が異なっていると証券取引等監視委員会に指摘をされました。恐らくこれから何らかの行政処分が下されることが予測されます。

 

以上のように、ソーシャルレンディング事業者に問題は続出していますが、それでも私はソーシャルレンディング投資は今後も続けるつもりです。

ソーシャルレンディングはそもそもどういった経緯で誕生したのでしょうか?

元は個人や企業に資金需要はあるのに、審査基準が厳しく簡単には貸してくれない銀行に代わって、迅速かつ比較的簡易な審査で資金需要に応える仕組みが必要だという社会要請から生まれたサービスだと考えています。

私は、ソーシャルレンディング事業者の不祥事が相次いで発覚してしまった今でもなお、ソーシャルレンディングはすばらしいサービスであり、投資家にとっても将来有望な金融商品だと考えています。

 

ただし、 先の行政処分連発の事例からも見て取れますように、ソーシャルレンディング投資には事業者リスクと案件リスクが存在します。

特に事業者リスクの方は、投資する事業者選定が甘いと事業者内案件で分散投資していても、全額延滞になってしまう危険性をはらんでいます。

匿名組合の営業に関して一切口出しできない匿名組合契約を締結し、なおかつ最終貸付先についても匿名化されている以上、事業者選びは慎重にも慎重を重ねるべきでしょう。

 

私も、グリーンインフラレンディングでは73万円の返済遅延案件(配当を含めると全額デフォルトすれば58万円の損害)を抱えています。

それでも、私のソーシャルレンディング投資総額からするとこれは1%未満に過ぎず、ソーシャルレンディング投資歴は7年になりますが、今のところソーシャルレンディング投資は成功していると考えています。

 

私のソーシャルレンディング投資攻略法は簡単です。

 

1.メインの投資先は3~4社までに限定する

 

案件の分散投資は重要ですが、事業者については極端に片寄っている方が安全だと考えています。

現在ではソーシャルレンディング・不動産投資型クラウドファンディング事業者は、私が把握しているだけでも30社近く存在します。

メイン事業者を選定しているつもりでも、例えば1000万円の資金があるとして、A社に200万円、B社に100万円、C社に100万円、D社に50万円、E社に50万円・・・・・といった具合では意味がないと思います。

ソーシャルレンディング事業者はここ数年で参入してきた新規事業者がほとんどです。残念ながら、メインの投資先として選択できる事業者はそれほど多くありません。現状では分散すればするほど、期待値はマイナスになってしまうと考えています。

A社が事業者として安全だと判断したのであれば、 A社にソーシャルレンディング投資資金の50%は片寄らせても良いと思います。私は実際にそうしています。

事業者選定の際には、運営者が上場企業や上場企業の子会社であるかどうか、上場企業や大企業の資本が入っているか、その企業の財務状況は大丈夫なのかを重視しています。

何か問題が発生した場合に、財務基盤が安定していて、株主の目も気にしなければならない上場企業と小規模な非上場企業ではその後の対応に雲泥の差が生じる可能性が高いからです。

 

私の場合は、現状ではSBIソーシャルレンディング、オーナーズブック、TATERU Fundingの3社が事業者としては安全だと判断しましたので、ソーシャルレンディング投資総額の実に8割以上が3社の案件に片寄っています。残念ながら、TATERU Fundingは募集を停止してしまいましたので、新たなメインの投資先を探している状態です。

 

2.大金を投じる際はLTVが低い不動産担保付き案件を選ぶ(利回りを追い求めない)

 

ソーシャルレンディング投資は「ミドルリスク・ミドルリターン」の投資だと言われますが、運悪くデフォルトが発生しますと、一気にそれまでの利益が吹き飛ぶ可能性が高い金融商品であると思います。そんなに高利回りな案件(まともな事業者が運営していれば、リスクとリターンは表裏一体の関係になります)に大金を投じてまでソーシャルレンディング投資でリスクを取る必要はないと個人的には思います。

 

昨今のソーシャルレンディング事業者の延滞案件をみていますと、LTVなど意味があるのか?と思われる方もいらっしゃるかもしれません(特に、maneo募集の川崎市病院跡地案件は衝撃的でした。分かる人には分かると思います)が、やはり募集内容が信用できる事業者内で案件を選定する場合には、考慮する意味はあると考えます。

 

私の場合は、SBIソーシャルレンディング案件のなかでも、不動産担保ローン事業者ファンドと不動産担保ローン事業者ファンドPlusがメインの投資案件で、その他の案件にはそれほど大金は投じていません。これらのファンドは、担保不動産の評価額の70%を上限とした金額を貸し付ける事業者が対象であり、第三債務者も複数であることから、安全性は高いと考えているからです。

SBIソーシャルレンディングでも、LTV100%の案件や、前号ファンドに劣後する追加募集案件が組成される場合もあります。

 

オーナーズブックでも、設立後3年以内の事業者への貸付で、LTVが比較的高く、担保価値が低下すれば、担保権が実行された場合に先順位担保権者の銀行にほとんど持っていかれる可能性が比較的高い案件もあります。それでもオーナーズブックは最近、クリック競争が激しくなってきたこともあり、多少のリスクは飲み込んでほぼ全案件のクリック競争に参加している状態ではありますが(笑) それでも投資金額には差をつけて投資しています。